現代病 中医師 漢 方
弁証弁証…【心脾気血両虚証】の方に使用
【症状】
●考えすぎて食欲不振と不眠になった方に使用します。

方剤適応症状

帰脾湯

本証に適合する方剤です。

加味帰脾湯

不安、動悸、いらいらを伴う方に使用します。

甘麦大棗湯

ヒステリーの傾向がある方に使用します。


【目的】
酸棗仁湯のみは西洋薬の睡眠薬のように、証にとらわれず用いることができます。催眠の効果と確実性は西洋薬に及ばないが、副作用はなく安全です。その他の漢方薬で不眠症を治療する時は、身体の調和の乱れを正し、結果として快眠に導くという治療のプロセスを考えなくてはなりません。そのためには証を見きわめて漢方薬を選ぶ必要があります。

弁証弁証…【肝気鬱結証】の方に使用
【症状】
●悩みが続いて、眠れない方に使用します。

方剤適応症状

加味逍遙散

女性の不定愁訴や自律神経失調症の方に使用します。

大柴胡湯

体力があり、便秘がちな方に使用します。

抑肝散

虚弱で神経が高ぶる方に使用します。


弁証弁証…【肝気犯胃証】の方に使用
【症状】
●上腹部の膨満による不快が不眠の主な原因の方。

方剤適応症状

四逆散合酸棗仁湯

本証に適合する合方です。

抑肝散加陳皮半夏

虚弱で神経が高ぶり、腹満や嘔気を伴う方に使用します。


弁証弁証…【営衛不和証】の方に使用
【症状】
●感冒などの熱性疾患の回復期や慢性病の虚弱な方によくみられます。昼間は倦怠感以外に大した症状はありませんが夜は一睡もできないことが多いです。汗が多いです。
方剤適応症状

柴胡桂枝湯

精神不安などを伴う時に使用します。

柴胡桂枝乾姜湯

虚弱者の神経症や心身症に一般的に使用します。

桂枝加芍薬大黄湯合酸棗仁湯

体力は中等度で便秘があり、腹満と腹痛がある方に使用します。


【解説】
営衛不和証:営気は五臓六腑を養い、汗の物質的な基礎となります。衛気は皮膚を養い、外邪の侵入を防衛します。営気と衛気は互いにバランスを保っていますが、外邪の侵入や慢性病などで両者のバランスが乱れると営衛不和になり、発熱や発汗過多などの結果、陰液が消耗し陰虚となって不眠になります。

弁証弁証…【瘀血証】の方に使用
【症状】
●月経不順や産後に多いです。情緒不安定、月経不順、月経困難症。
方剤適応症状

当帰芍薬散合酸棗仁湯

本証に適合する合方です。

女神散

産後や月経期の不眠に良いです。

温経湯

貧血や冷え症の女性に適しています。


弁証【証にかかわらず】の方に使用

方剤適応症状

酸棗仁湯

不眠の他にこれといった症状の無い方に使用します。他の方剤で効果の無い時に合方します。
寒証や湿証の方には不適です。