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2.症状対応

  質問
透析中のこむらがえりに効<薬は何なの?  

  答え
こむらがえりとは、「筋クランプ」とも呼ばれありふれた症候ですが、下腿 三頭筋(腓腹筋+ヒラメ筋)の有痛性痙攣(けいれん)であり、突然不随意に骨格筋が痛みを伴い痙攣を起こすものです。その原因は非常に多岐にわたっており、治療に当たっては対症療法と同時に原因疾患に対する治療も平行して行うことが重要です。
一般的に、過労時、就寝時、水泳やマラソンなどの運動時にまた妊娠後期の女性に多くみられます。足のねじれ、体の姿勢が悪いことも原因のひとつです。この場合は、漢方の芍薬甘草湯を頓服的に服用することで改善が期待できます。どなたでも服用でき、服用後5〜10分程度で約8割の人に効果が現れます。
ただし、甘草を含むため、むくみ、血圧上昇などの症状が現れることがあり長期服用には注意が必要です。
こむらがえりの発生に関係する病気は、動脈硬化症、糖尿病性神経障害、肝硬変、副甲状腺機能亢進症、人工透析、腎不全、筋疾患、下肢静脈瘤などです。
透析治療を受けている方の場合、透析前の体は酸性で、カルシウムの値が低くても痙攣はおきません。しかし透析をして体がアルカリ性に傾いてくると、遊離カルシウムが減り、こむらがえりが起きやすくなるのです。このように、こむらがえりなど透析中、透析後に起きる症状を「透析不均衡症候群」と言います。対策としては、体内の水分と塩分のバランスが適切かどうか主治医と相談し、必要ならば、透析の濃度の調整が必要と思われます。

【参考】筋肉の痙簗(こむらがえり)の予防法
筋肉の痙撃を防止するのに役立つ栄養素はマグネシウム、カリウム、カルシウム、ナトリウムなどのミネラルです。カルシウムは、筋弛緩作用のあるマグネシウムの吸収を助けるので.こむらがえりの予防に役立ちます。
にがりは、これらのミネラルをうまく摂取できる健康食品です。ただし、腎臓、心臓に疾患がある場合は、摂取するに前に医師に相談してください。
また、正しい姿勢に気をつけるように.足にあった靴を選んで履くようにこころがけましょう。
 

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