【薬の体内での動き方】
服用した薬は、身体の中で吸収(absorption)→分布(distribution)→代謝(metabolism)→排泄(excretion)というルートをたどります。 これを薬の体内動態(生体内動態)といいます。英語のイニシャルをとってADME(アドメ)と称しています。
それでは、薬が身体に入ってから、薬が効いて、排泄されるまでのしくみについてお話ししましょう。

●吸収(absorption)

吸収 口から入った薬は、通常、胃で溶けて十二指腸〜小腸から吸収され、血液やリンパ液の中に入ります。 これは、食べ物の栄養分が吸収されるのと同じルートです。

●分布(distribution)

分布 吸収された薬は血流(静脈)にのって、門脈を通って肝臓へと運ばれます。肝臓を通ってから全身に運ばれます。 そして必要な所(患部)に作用し、効果を発揮します。

●代謝(metabolism)

代謝 薬は肝臓などで変化(分解、代謝)し、排泄しやすい形になり、効き目がなくなります。 代謝していない薬が、ある一定の濃度以下になると、効き目が切れたということになります。

●排泄(excretion)

排泄 腎臓で尿と一緒に排泄(はいせつ)されます。 一部は、便や汗、皮脂、乳汁などの中に排泄されます。

●上記の経口剤以外の場合

坐薬、吸入剤又は注射などは、投与するとその場所から直接血液に入ります。 座薬は肛門に挿入し、腸の粘膜を通して血液に入ります。注射剤は皮下、筋肉を通して、または直接血管内に注入され血液中に入ります。 血液の循環にのって全身を回っている 間に患部に作用して薬効を現します。速効性があって、強く作用します。

Health24 ハル薬局